RFC 1149 (エイプリルフールRFC) の紹介です。
伝書鳩によるIPパケットの送信規格
(A Standard for the Transmission of IP Datagrams on Avian Carriers)
発行日:1990/4/1
概要と理論
- 伝書鳩は、高遅延、低スループット、低高度のサービスを提供できます。
- 多くの伝書鳩は、繁殖時期の春先以外は互いに干渉しません(cf. 無線通信における電波干渉)。
- 伝書鳩は、本能的に通信データの衝突回避システムを持つため、可用性が向上します (cf. CSMA/CA)。
- ラジオなどの無線通信技術とは異なり、遮蔽物を迂回して通信することが可能です。
フレーム形式
- IPパケットは小さな巻物に16進数で印刷されます。
- 巻物は、伝書鳩の片足に巻き付けます。
- 帯域幅は、伝書鳩の足の長さによって制限されます。
- MTU (最大転送単位) は伝書鳩の年齢とともに増加します。一般的には 256 ミリグラムです(通信データ量ではなく巻物の重さ。若鳥よりも成鳥の方が多く運べるため)
- 受信者は、印刷されたIPパケットをスキャンして電子転送できるようにします。
議論
- 伝書鳩にはワームを自動で検知して除去する機能が組み込まれています (マルウェア / 虫)。
- IPパケットの送信はベストエフォートのため、伝書鳩が損失する可能性があります。
- ブロードキャストは定義されていないが、嵐によってデータが損失する可能性があります (ブロードキャストストーム)。
- 伝書鳩が疲れて着地するまで、永続的に送信を再試行します。
- 監査証跡は自動で生成され、丸太やケーブルトレイに残されています(動物が残した跡 ~= 糞)
セキュリティ上の考慮事項
- 戦術的な環境で使用される場合は、データ暗号化などの対策が必要です。
以上です。