httpd のSELinuxブール値のOn/Offを切り替えることで、自分の手でSELinuxポリシーをチューニングする必要がなくなります。 以下はよく使う httpd に関する SELinux のブール値の一覧と簡単な説明です。
ブール値の名前 | デフォルト値 | 説明 |
---|---|---|
httpd_builtin_scripting | on | PHPコンテンツなどのスクリプトへのアクセスを許可する |
httpd_can_network_connect | off | リモートポートへの接続を許可する |
httpd_can_network_connect_db | off | データベースサーバーへの接続を許可する |
httpd_can_network_relay | off | リバースプロキシとして使用することを許可する |
httpd_can_sendmail | off | メールの送信を許可する |
httpd_enable_cgi | on | httpd_sys_script_exec_t タイプでラベル付けされたCGIスクリプトの実行を許可する |
httpd_enable_homedirs | off | ユーザのホームディレクトリへのアクセスを許可する |
設定は以下のコマンドで実行できます。
~]# setsebool -P httpd_can_network_connect_db on
以上です。
補足
httpd に関するSELinuxタイプの一覧:
- http_port_t : LISTENできるポート
- httpd_sys_content_t : Webコンテンツ
- httpd_sys_script_exec_t : 実行可能なコンテンツ (cgi-binの下など)
- httpd_log_t : ログを記録する場所
ApacheとNginxのドキュメントルート:
/usr/share/nginx/html(/.*)? all files system_u:object_r:httpd_sys_content_t:s0
/var/www(/.*)? all files system_u:object_r:httpd_sys_content_t:s0